『シークレット・アイズ』ネタバレ!感想と評価も

映画『シークレット・アイズ』のあらすじネタバレと感想や評価をまとめました!

以下、あらすじやネタバレが含まれる記事となりますので、まずは映画『シークレット・アイズ』作品情報をどうぞ!

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映画『シークレット・アイズ』作品情報

公開

2015年(アメリカ)

原題

Secret in Their Eyes

監督

ビリー・レイ

キャスト

キウェテル・イジョフォー(レイモンド・カステン)、ジュリア・ロバーツ(ジェシカ・コブ)、ニコール・キッドマン(クレア・スローン)、ディーン・ノリス(バンビ―・ウィルズ)、マイケル・ケリー(レジナルド・シーファート)

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映画『シークレット・アイズ』あらすじとネタバレ

13年前

2002年。9.11同時多発テロから約4カ月後のロサンゼルス。FBI捜査官のレイは、同僚であり、そして親友でもあるジェスと共にテロ捜査班の任務に携わっていました。

レイは、検察局の新人検事補・クレアと出会い、その美しさに心を奪われますが、ジェスは、エリートのクレアとあなたじゃ釣り合わないわよとレイをからかいます。

「駐車場のゴミ箱から女性の遺体が発見された」との報告を受け、二人は現場へ向かいます。遺体を見たレイは凍り付き、ジェスに告げます。「キャロリンだ。君の娘だ」。

変わり果てた娘の姿に泣き叫ぶジェス。それ以来、本来の任務であるテロ対策以上に、ジェスの娘の命を奪った犯人を見つけることが、レイの生き甲斐となりました。

キャロリンの写真を見ていたレイは、その中に見慣れない男の姿を見つけます。照合システムで判明した名はマージン。レイはマージンの捜査を上層部に求めますが、なぜか彼らは捜査に消極的でした。レイは、上司のシ―ファートに理由を問いつめます。

マージンは、捜査班にテロリストの情報を横流ししている情報屋でした。テロ組織の正体を暴く前にマージンが捕まるのは不都合だというのです。憤ったレイは自らの手で調査すると言い、マージンの住所を強引に入手。令状なしで家に侵入します。

マージンの情報を得て、その行動範囲を把握したレイと友人の元FBI捜査官。競馬場や野球場で待ち伏せ、逃げ回り抵抗するマージンを取り押さえることに成功します。

「証拠がないので釈放するしかない」とクレアに言われたレイは、「自白させるから時間をくれ」と頼みます。しかし反抗的なマージンはクレアに殴りかかり、怒りが爆発したレイはマージンを激しく何度も殴りつけ、怪我を負わせてしまいます。

マージンは、暴力により自白を強要されたと主張して釈放されます。魂が抜けたようなジェスを見たレイは、発作的に「彼を殺そう」と口にしますが、ジェスは「それが正義?」と答えて去っていきます。

レイは、その後も単独でマーチンの手がかりを探し続けます。マーチンはどこかへ姿を消し、事件は解決しないまま年月だけが過ぎていきました。

終身刑

13年後。クレアが検事に昇格する一方、レイはFBIに嫌気がさして私立探偵になっていました。そんなレイの前に、新たな容疑者となる男の存在が浮上します。

現在、釈放中であるその男はクレイ・ベックウィズといい、高級車盗難グループの元締めをしていることがわかります。ベックウィズの写真を見たレイは、この男こそマージンであると確信します。

アジトを突きとめたレイは単独で潜入。ベックウィズと仲間達に気づかれ、暴行を受けます。そこへFBI捜査官達が突入して激しい銃撃戦となります。

ベックウィズを逮捕できたものの、銃で撃たれたシーファートが命を失います。仲間の最期を聞いたジェスは憤激します。銃撃戦で負傷したレイはクレアの家で介抱されますが、そこへジェスから電話が入り、二人で家に来てほしいと言われます。

ジェスの家を訪ねたレイとクレアに、ジェズの告白が始まります。「ベックウィズはマージンではない。何故ならマージンはこの世にもういないから」。

13年前、マージンを罪に問えないと知ったジェスは、自らの手で決着をつけようと彼のあとを着けて駐車場へ。そして背後から殴って気絶させ、車のトランクに入れ河原まで運びその場で射殺。その後、家の庭に埋めたというのでした。

茫然となるレイとクレア。レイにはまだ信じられません。彼は一人でジェスのあとをつけ、小さな小屋へ入る姿を目撃します。扉を開けるとそこにあったのは鉄格子。そしてその向こう側には、痩せ衰えて老人のようになったマージンがいました。

ジェスはマージンに食事だけ与え、何年も監禁していました。言葉を失い立ち尽くすレイにジェスは言います「終身刑よ」。レイは「君にとってもそうだ」と言い、自分の銃をテーブルに置いて、小屋を出て行きます。

小屋の中に銃声が響きました。その後、レイは黙ってシャベルを手にして、マージンを埋めるための穴を掘り始めます。ジェスがレイを見つめていました。

『シークレット・アイズ』の感想と評価

愛する娘を亡き者にされた母親によるリベンジものと聞くと、例えば『レイジング・ブレット 復讐の銃弾』(1996)や、韓国の『母なる復讐』(2012)のように、憎き犯人を追いつめ、その命を奪ってこそ、観ているこちらもカタルシスへと誘われるわけですが。

憎んでも憎み切れない相手の命を奪うのではなく、生かすことで「存在」だけを消すとは。「終身刑よ」という言葉通り、無意味な生を強要するという拷問を選択したジェス。しかも彼女のそれは人間性の全否定を目的とするもので、実際の終身刑よりもさらに過酷です。

少しでも苦痛を長引かせるためにとった手段も、母親にとっては諸刃の剣。会話はなくとも存在を感じ、呼吸を聞き、同じ空間を共有することすら地獄であるはずです。

娘に幸せな人生を送らせてやることができなかった、親としての自分。ジェスは、マージンに肉体的・精神的苦痛を与え続けることで、自分自身をも罰していたのではないでしょうか。

たとえ何をしようが娘は二度と戻らない。それを一番わかっているのはジェス本人であり、それが理解できるからこそレイは、彼女が陥った狂気を断ち切るために銃を置いたのでしょう。救いはないけれど赦しがある。レイのまなざしが、そう訴えているように見えました。

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まとめ

第82回アカデミー賞外国語映画賞を受賞した、ファン・ホセ・カンパネラ監督のアルゼンチン映画『瞳の奥の秘密』(2009)のハリウッド・リメイク版です。

ハリウッドスターの中でも特に華やかな二代女優の共演と聞いて、どんなにキラキラした絵になるのかと思いましたが、これが全編ずしーんと重い空気です。

娘を奪われ生きる気力も失くしたFBI捜査官のジュリア・ロバーツと、エリート検事でしかも美人というニコール・キッドマンという陰と陽のコントラストが見どころですが、この二人を凌ぐ存在感を醸し出していたのがキウェテル・イジョフォーです。

『キンキーブーツ』(2005)のローラ役が衝撃だったイジョフォー。『2012』(2009)や『それでも夜が明ける』(2013)などでも感じましたが、笑顔でいても、つねにどこか哀愁を漂わせている雰囲気がこの人にはありますね。

レイが注ぐジェスへの視線は、友を心から気にかける優しさと同時に、言葉にできないほどの哀しさを秘めています。彼の存在が、この作品により深みを与えています。

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